研修医募集案内

 

滋賀医科大学歯科医師臨床研修プログラム
募集要項」「処遇

I 歯科口腔外科とは何か

1.診療科の特色

 医学部の中に存在する歯科口腔外科として、口腔外科疾患のみに特化することなく、全身疾患を有した 患者さんの顎口腔疾患の治療や機能回復を中心に診療を行い、他科入院患者さんについても歯科治療を含めた口腔 管理を行っています。

2.診療科の社会的ニーズ・必要性

 当科は地域医療機関の受け皿となるべく、第2次歯科医療機関として24時間体制で多岐にわたる疾患を 有する患者さんを受入れています。院内では顎口腔領域における機能の回復と感染症に対応する診療科として院内 のすべての患者さんの様々な口腔疾患の発生を予防することを目的に、口腔ケアーを向上させるための各種のプロ ジェクトを立案し推進しています。また、滋賀県歯科医師会と連携して「滋賀歯学会」を開催し、県内外の歯科医師、医師、歯科衛生士、看護師、歯科技工士間の学術交流を行っています。

3.対象疾患

頭頸部・口腔腫瘍、顎関節疾患、顎変形症、顎骨および軟組織に発生した嚢胞、顎顔面外傷および骨折、 炎症、感染症など(その他、有病者歯科診療、口腔インプラントを行っています)。

Ⅱ スタッフ

1.コース長(指導医)

氏  名   山本  学

 所属学会:日本口腔外科学会、日本口腔科学会、日本歯科麻酔学会、
  日本頭頸部癌学会、日本顎関節学会、 日本口腔腫瘍学会、日本顎変形症学会、
  日本口腔インプラント学会、日本口腔診断学会

 認定資格:日本口腔外科学会 専門医・指導医、日本顎関節学会 認定医・指導医、
  日本歯科麻酔学会 認定医、 日本口腔診断学会 認定医・指導医、
  日本顎顔面インプラント学会 指導医、日本口腔インプラント学会 指導医

 学会の役職:日本口腔外科学会 代議員、日本口腔科学会 理事、
  日本口腔診断学会 評議員

 専門分野:口腔腫瘍、顎骨再建、骨再生医療

2.研修責任者(指導医)

氏  名  越沼 伸也

 所属学会:日本口腔外科学会、日本口腔ケア学会、日本化学療法学会、
  日本口腔インプラント学会、日本顎顔面インプラント学会、 日本顎関節学会、
  日本糖尿病合併症学会、日本口腔診断学会

 認定資格:日本口腔外科学会(認定医、専門医)、日本口腔ケア学会(認定医)、
  日本化学療法学会(認定医)

 専門分野:顎変形症、口腔インプラント、口腔腫瘍、顎顔面外傷、骨再生医療

3.指 導 医

氏  名   町田 好聡

 所属学会:日本口腔外科学会、日本口腔インプラント学会、口腔ケア学会

 認定資格:日本口腔外科学会(認定医)
 
 専門分野:顎顔面外傷、顎関節

氏  名   足立 健

 所属学会:日本口腔外科学会、日本顎顔面インプラント学会、日本口腔診断学会、
  日本口腔インプラント学会

 認定資格:日本口腔外科学会(認定医)、日本口腔診断学会(認定医)

 専門分野:口腔インプラント、顎顔面外傷、顎変形症

Ⅲ 研修概要

1.プログラムの特色

 1年間の必修期間は、滋賀医科大学医学部附属病院で研修を行う単独型プログラム
 です。当大学のプログラムは医学部附属病院の特色を生かし、2年間で全身管理の
 重要性も理解しつつ歯科口腔 外科領域全般にわたって研修を受けられるように
 なっています。

2.研修目標

 ①社会人、歯科医師としての人格育成
 ②EBMに立脚した思考回路の形成、
 ③一般歯科治療
 ④全身管理
 ⑤口腔外科小手術  の技術の習得。

3.研修スケジュール

卒 後 研 修 予 定 表

内 容

第1コース

研修1年目:4~6月
 ・社会人としての一般教養・常識
 ・オリエンテーションの受講(学内、医局内)。
 ・外来、病棟、手術室において診療、処置および手術の介助を行いながら、
 診断や治療の流れを理解する。

習得すべき項目
 ・正しい接遇態度を身につける
 ・救急、救命について(1次救命と2次救命)
 ・Standard precaution の理解と院内感染予防
 ・外来および病棟における各種の事務手続き
 ・診療録の作成(SOAP方式)
 ・画像診断
 ・検査データの分析
 ・薬剤に対する知識(効果と副作用)
 ・一般歯科治療と口腔外科手術の基本手技
 ・正しい日本語で、正確な医学用語を用い、的確な医学表現ができる
 ・医療従事者としての自覚、倫理感、道徳観を培う
 ・患者の個人情報保護の概念を理解する
 ・地域医療に参画する

このコースの到達イメージ
 ●各種の事務手続きが正確にできる
 ●問診と診療録の記入が的確にできる
 ●診療、処置および手術の介助が確実にできる
 ●種々の画像を正確に読影することができる
 ●検査データを分析することができる
 ●外来、入院患者、高齢者、小児に対して使用するべき輸液や薬剤を正しく判断できる
 ●手術記録や退院サマリーが的確に記載できる

第2コース

7~翌3月
 外来:指導医の下で診療および手術を行う。
 病棟:第2担当医として入院患者の治療と管理を行う。

習得すべき項目
 ・一般歯科治療および外来小手術の基本
 ・インフォームド・コンセント(十分なコンセントを得るためのインフォームの方法)
 ・医療従事者としての自覚、倫理感、道徳観を培う
 ・歯科予防処置の実践ができる
 ・地域医療に参画する

このコースの到達イメージ
 ●普通抜歯ができる
 ●一般歯科診療(歯周疾患治療、歯冠形成、充填、歯内療法,床義歯の作製など)ができる
 ●外来小手術の術前説明ができる
 ●インプラント診断(解剖学、画像診断、歯周病学)ができる

第3コース

研修2年目:翌4月~翌々3月
 外来:独立性を高めた診療および手術を行う。
 病棟:第2担当医として入院患者の治療と管理を行う。

習得すべき項目
 ・外来および入院患者の正確な診断、適切な治療計画の立案、十分で確実な診療と管理
 ・EBMに基づいた思考法の確立
 ・外来手術および中央手術の実践
 ・学会発表(スライドと原稿の作製)の方法
 ・医療従事者としての自覚、倫理感、道徳観を培う
 ・医療過誤の概念、その予防対処の理解できる
 ・長期観察症例における予後追跡の重要性が理解できる
 ・歯科診療機関の総合的な運営概念が理解できる
 ・放射線防御・管理、医療廃棄物の管理について理解できる
 ・地域医療機関との診療連携、地域医療の現状認識ができる

このコースの到達イメージ
 ●個々の患者の生理的および精神的な背景を考慮しながら、治療法や手術法を立案する
  ことができる
 ●各種診査により得たデータを解析し、治療計画を立案することができる。治療開始後、
  問題点を抽出し、治療 計画の評価と修正ができる。また、以上の流れを外来・
  入院カンファレンスにおいて的確に発表することできる
 ●埋伏智歯抜歯、顎骨嚢胞摘出、顎間固定、骨片偏位が比較的軽度な下顎骨骨折の
  観血的整復術などの手術ができる
 ●学会発表(症例報告)ができる
 ●関連病院で勤務するに十分なレベルの診断力,治療計画の立案能力、臨床能力、倫理観
  および社会性を有している
 ●インプラント治療について、基本手技(インプラント基本手術、骨増生手術、
  メンテナンス、連携治療)が理解できる

第2コース研修期間中(2年目)に 麻酔科(当院 麻酔科または滋賀県立成人病センター
麻酔科3か月、ICU1か月のローテーションを行う。この間に以下の項目の習得を行う。

 ・バイタルサインの評価ができる。
 ・歯科診療時の全身的偶発症対処方法を理解する。
 ・一次・二次救命処置の対処法を理解する。

*3ヶ月間、週あたり1日を滋賀県立成人病センターで地域保健・医療分野の研修
を行う場合がある。
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各コースの詳細

第1コース

・外来と病棟診療の事務的処理
  保険診療算定の理解
   (一般的な歯科的処置に対する保険点数の算定方法の勉強会を実施)
  患者への説明方法や同意書の取り方
  コンピューター・オーダーリングシステム
病棟診療の記入法
・問診のとり方と診療録の作成
  全身的、局所的な視診と触診法
  正しい医学用語、的確な医学的表現
  SOAP方式の記入
・口腔外科手術の基本手技
  感染予防のための知識
  局所麻酔薬と麻酔の実際
  抜歯、膿瘍切開、粘膜および骨膜の剥離、縫合の基本
  止血処置
・画像診断
  デンタル、咬合法、パノラマX線写真、CT画像・MR画像・RI画像・
  PET画像などの 読影と読像

第2コース

・外来小手術の実践
  難易度の高い智歯以外の抜歯ができる。
  外来小手術の介助を行い、麻酔、切開、粘膜および骨膜の剥離、切削器具の挿入方法、
  骨削除、歯の分割、 縫合、止血処置などにおける実践的知識を習得する。
・一般歯科治療の実践
  歯冠形成、充填、歯内療法、部分床義歯の作製などを行う。
・インフォームド・コンセント
  智歯抜歯などの外来手術の術前説明ができる。
  インフォームにあたっての考慮点
  コンセントを得るにあたっての留意点
・薬剤の使用法
  入院、外来症例において、使用すべき輸液や薬剤使用を判断できる。
  各種の輸液や抗生物質の基礎的使用法
  点滴手技の習得
  ショックなどの緊急時の薬剤の使用法
・手術記録や退院サマリーの記載法
  手術記録や退院サマリーが正しく記入できる。
  正しい医学用語、的確な医学的表現ができる。
  公的な文章作成能力を備える。

第3コース

・外来手術および中央手術の実践
・外来患者および入院患者の診療と管理
  様々な病態の患者に対応できるべく、歯科口腔外科のみならず医科全般の医学的
   知識を備える。
  各々の症例に応じた診査法を選択と治療計画の立案ができる。
  カンファレンスにおいて、エビデンスに基づいたストーリー性のある発表ができ、
   EBMに基づいて討論がで きる。
・EBMに基づいた思考法の確立と実践
  各種診査により得たデータを解析し、治療計画を立案することができる。
   治療 開始後、問題点を抽出し、治療計画の評価と修正ができる。
   以上の流れを外来・入院カンファレンスに おいて的確に発表することができる。
・ 学会発表(症例報告)ができる
  臨床経験を科学的に考察する能力とリサーチマインドを培う。

Ⅳ 研修実績

 滋賀医科大学歯科口腔外科学講座 (関連病院を除く)

1.認定資格の取得実績

 日本口腔外科学会 指導医: 1名
 日本口腔外科学会 専門医: 2名
 日本口腔外科学会 認定医: 5名

 日本顎関節学会 指導医: 1名
 日本顎関節学会 認定医: 1名
 
 日本歯科麻酔学会 認定医: 1名
 
 日本顎顔面インプラント学会 指導医: 1名
 
 日本口腔インプラント学会 指導医: 1名

 日本口腔診断学会 指導医: 1名
 日本口腔診断学会 認定医: 2名

 日本口腔ケア学会 認定医: 3名
 

2.修了後の進路

 研修終了後は、他の歯科医療機関へ異動するほか、大学院へ進学あるいは 研究生、
 レジデントとして勤務などの進路があります。レジデントに採用されるためには、
 その時点で空席があること、レジデントとしてふさわしい臨床能力と人間性を有し、
 さらに専門医取得への意欲やリサーチ マインドを有していることが求められます。

Ⅴ 診療グループ情報

1.外来患者数

 外来新来患数 H28年度 3332人 / H27年度 3234人

2.患者数

 入院患者数 H28年度 237人 / H27年度 235人
 

3.手術件数

 H28年度 中央手術症例:168例、外来手術症例 集計中 / H27年度 中央手術症例:161例、外来手術症例 594例

4.経験可能な疾患

 歯科矯正を除く一般歯科疾患、有病者の歯科疾患、口腔外科疾患

5.経験可能な手技

 一般歯科診療(歯内療法、補綴など)と口腔外科小手術、入院患者の全身管理、
 有病者の歯科治療

6.研修施設としての認定

 日本口腔外科学会
 日本顎関節学会
 日本口腔診断学会
 日本口腔インプラント学会
 顎顔面インプラント学会

7.カンファレンス・抄読会

月曜日 
8:00  ~ モーニングカンファレンス、当直・救急患者の検討会
15:30 ~ 手術前カンファレンス、抄読会 (第四月曜日はリサーチミーティング)

火~木曜日
8:20 ~ モーニングカンファレンス

金曜日
7:30  ~ 医局勉強会、モーニングカンファレンス
14:00 ~ 手術前・手術後カンファレンス

Ⅵ メッセージ

1.コース長(山本 学)

  健康で意志が強く協調性があり、研修を通して自己 のスキルアップを希望する人
 を歓迎します。

2.研修責任者(越沼 伸也)

  琵琶湖に近く、自然に恵まれた滋賀医大で口腔外科の研修を 行なってみませんか?
 当科では顎顔面領域の腫瘍、外傷、嚢胞、顎変形症、インプラントなど多岐にわたる治療
 を行なっております。また口腔外科のみならず、麻酔科、ICUでの研修も行なえます。

3.指導医(足立 健)

  当科の研修では、1本の歯や局所の疾患の治療であっても1口腔 単位での治療を常に
 心掛けるよう指導しています。また、医学部附属病院の歯科口腔外科としての特徴を
 生かし、全身の一部として口腔を捉える姿勢を習得していただきます。当科での研修
 期間は、歯科医師としての基礎を造るために非常に有益な期間になるものと思います。

4.研修医2年目(寺村 哲)

  早いもので滋賀医科大学での研修が1年過ぎました。歯科医師と して最初の貴重な
 1年は歯科医療だけでなく、麻酔科・救急・ICU・NST(栄養サポート)といった全身管理
 も経験することができました。臨床においては、口腔外科治療のみならず、一般歯科、
 有病者歯科といった幅広い臨床 経験を学ぶ事ができました。また、医局は活気に
 あふれており、医局員どうしも非常に仲が良く、休日も一緒に スポーツなどで汗を
 流しています。まずは是非一度見学に来てみてください。

Ⅶ 問い合わせ窓口

 
1)TEL:077-548-2354    FAX:077-548-2347    担当者:越沼 伸也 コシヌマ シンヤ
2)E-mail: koshi@belle.shiga-med.ac.jp